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2024.08.22

YuKoreedaと巡る東南アジアの撮影スポット | ISSUE #39

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Cover image by YuKoreeda

今回は、世界各地の文化やアイデンティティを写し取るcizucuクリエイターのYuKoreedaさんに、東南アジアのおすすめ撮影スポットを教えていただきました。

人々の生活や文化が色濃く残る場所を探し出し、その国や地域の本質をカメラに収めることを大切にしているYuKoreedaさんが選んだ撮影スポットは、いずれもその土地ならではの魅力に溢れた場所ばかりです。

撮影場所を選ぶ際に意識していること

YuKoreedaさん

生活の中にコミュニティのアイデンティティや文化が垣間見れる場所を選ぶようにしています。いわゆる少数民族と呼ばれる人々が住んでいたり、信仰が日常生活に溶け込んでいるなど、都市では見られない人間本来の姿に近い生活の場をリサーチします。 また、現地のマナーやタブー、文化の元となる歴史については事前にじっくり調べます。その国の誇りになることも悲しい過去も、知っているのと知らないのとでは写真も大きく変わってくると思うんです。 風景写真の場合は出発前に大まかな場所を決めた上で、現地到着後にPhotoPillという太陽の動きがわかるアプリを使って細かい撮影場所を決めます。人物写真の際は、偶然現地で出会った人を撮るので、細かな撮影場所は決めずに行くタイプです。

東南アジアのおすすめ撮影スポット

1. 【ベトナム、サパ】

YuKoreedaさん

フランス人が植民地時代に避暑地として開発した歴史があるため、街中はリゾート化していて過ごしやすいです。ただ中心から離れるとモン族や赤ザオ族といった山岳少数民族の集落が点在しています。

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Image by YuKoreeda

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Image by YuKoreeda

YuKoreedaさん

気の良い方ばかりで喜んでモデルになってくれることが多く、人物撮影が好きな人にはたまらないのではと思います。見事な刺繍や道を歩く放し飼いの水牛、農業を主体とする生活など見どころはたくさんです。どこまでも繋がる棚田も美しく、早朝や夕方には感動的な風景が広がり、風景撮影も楽しめる場所です。

撮影のポイント

YuKoreedaさん

天気が変わりやすいので雨対策が必須でした。また、サパの街から各集落までは10kmほどあり車のタクシーがない為、バイクをレンタルするかバイクドライバーのチャーターが必須です。かなりの山道を行くので正直自分でバイクを運転するのはオススメできません(笑)。転倒に備えて機材は緩衝材でガッチリ保護して撮影に臨みました。

2. 【ラオス、ルアンパバーン】

YuKoreedaさん

「東南アジア最後の秘境と呼ばれる世界遺産の町です。日の出と共に行われる托鉢(たくはつ:修行僧が、各戸で施与する米銭を鉄鉢で受けてまわること)は、町中のお寺に所属するお坊さんたちがそれぞれ10~15人ほどのグループで歩き、ほんの少しの時間、町が袈裟のオレンジ色に染まります。複数のグループが重なるととても長い行列となり、圧巻でした。

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Image by YuKoreeda

YuKoreedaさん

早朝のため光の条件も良かったです。地元の方が托鉢後に合掌する姿は言葉に表せない美しさがあると感じました。またフランス植民地時代の建物がたくさん残っていて、東南アジアとヨーロッパが融合したような不思議な街並みも魅力だと思います。

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Image by YuKoreeda

撮影のポイント

YuKoreedaさん

僧侶には3メートル以内に近づかないようにとアナウンスされていたので、主に70-200mmの望遠レンズを使用しました。特に私は女性のため、僧侶と目を合わせない、話しかけない、触らないなど男性以上に注意事項がありました。また托鉢自体は1時間程度で終わってしまうので、予めルートを確認したり、何泊かしてチャンスを増やすのが確実かなと思います。

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Image by YuKoreeda

3. 【ラオス、クアンシーの滝】

YuKoreedaさん

美しいエメラルド色の水で知られる滝です。鬱蒼としたジャングルとの対比が美しく、中に入って泳ぐことができるほど水質も良く透明感があります。高低差はそこまでないのですがその分落ち着いた美しさがあり、木漏れ日が揺らぐキラキラとした水面は今も記憶に鮮明に残っています。

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Image by YuKoreeda

YuKoreedaさん

木で光が遮られている部分が多く、長秒露光で水を流して撮影するのが楽しかったです。周辺のジャングルは植物も独特で、滝だけでなく自然を全体的に楽しみながら撮影することができました。

撮影のポイント

YuKoreedaさん

私が訪問したのは乾季でしたが、雨季に行くと水量が多く迫力が増すそうです。観光客が集中する場所でもあるので、人がいない写真を撮るために時間に余裕を持って訪れるのが良いかと思います。 ルアンパバーンの街から乗合バスが出ており、1時間ほどかかります。滝までの道はあまり整備されていないため、トゥクトゥクではなくミニバンなどを選んだ方が機材的にも安全かと思います。

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Image by YuKoreeda

今後の活動について

YuKoreedaさん

今後もさまざまな国や地域で撮影に挑戦したいと思っています。10月には、子供の頃からの憧れだったモンゴルに行く予定です!また、先日京都の伊根にお邪魔する機会があり、そこでも独特な文化が育まれていることに気づきました。日本の文化的な行事も積極的に撮影したいと考えています。 『その土地にとってプラスになるような写真を撮る』ことをモットーに撮影しているので、さまざまな人に作品を見ていただくこと、作品を通してその土地の魅力を伝え、文化の理解に貢献できる活動をしていきたいです。

いかがだったでしょうか。ぜひ、YuKoreedaさんがおすすめする撮影スポットを訪れて、あなた自身の目でその美しさを体感してみてください。

INFORMATION

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YuKoreeda

2021年頃、コロナ禍をきっかけにオンラインコースやワークショップに参加し、本格的にカメラの道にはまる。初期は、拠点である東京など日本の風景をメインに扱っていたが、撮影のために海外渡航をしたことがきっかけに、現在は文化的・宗教的な行事や人物も撮影している。

受賞歴:第63回東京高円寺阿波おどりフォトコンテスト優秀賞
cizucu:YuKoreeda
Instagram:
https://www.instagram.com/yu.koreeda/

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