ある日から、Instagramのストーリー上でチアリーダーだ、アメフト部のキャプテンだ、とクラシックなアメリカ風に加工された友人の写真が流れ始めた。
最近SNSを賑わせている、この新しいトレンド。「SNOW」をはじめ、「SODA」「Foodie」「ZEPETO」などのアプリを開発したSNOW Japan株式会社が開発しAI写真編集アプリの「EPIK」の加工機能である。
当アプリに搭載されている機能〈AIイヤーブック〉。AIによって90年代の雰囲気を再現したファッションや髪型にアレンジされ、Y2K（Year 2000）らしい写真が若者世代を魅了し、大流行中。
©︎ SNOW Japan株式会社
テレビドラマ世代に感じさせるノスタルジー
その他のAI写真編集アプリも多い中で、特に「EPIK」が流行した理由は何だろうか。
文化的な側面から得られる一つの視点として、 アプリの主な利用層である20代から30代の消費層は、アメリカのテレビドラマ『Glee』や『Full House』などを親しみ、クラシックなアメリカのカルチャーに憧れを持っていた世代である。自撮り写真が、テレビドラマの雰囲気やスタイルに加工されることで、「憧れの対象になり切る体験」を提供できているのではないだろうか。
セルフィーは自己表現への欲求と深く結びついているという研究も多い。セルフィー写真の加工は、なりたい自分のイメージに近づける意味もあるだろう。この大流行の社会現象に対して、下記の記事も合せて読んで考察すると面白い。
実は「EPIK」は、若年層のみならず、40代以上の世代にも反響があるらしい。ボクサーや宇宙飛行士といった職業への憧れから加工してみたくなったのだろうか。簡単にできるイメージコスプレ遊びのような捉え方をし、暇つぶしにはなるので、試してみると良いかもしれません。
cizucu - コミュニティ・ストックフォト
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