現代を生きる人類は、技術の進歩によって従来よりも遥か遠くの宇宙を撮影できるようになりました。例えるなら、これは人類の宇宙に対する知覚OSのアップデート。しかし、まだまだ私たち一般人と宇宙の距離は程遠く、宇宙に対するイメージもアポロの月着陸から何一つ更新されていないように感じるときがあります。宇宙の写真を見るという機会は、まだ日常的ではないのかもしれません。
「人類って、こんなに進歩していたの?」と思わせてくれる写真を集めてきました。
例えば、この一枚。
実際に国際宇宙ステーション(ISS)は月よりも地球に1,000倍近い位置にありますが、この写真からはまるでISSと月の距離が近くにあるかのように映ります。
Astronomy Photographer of the Year 2023 Winners
今年で15年目を迎えた、グリニッジ王立天文台(Royal Museums Greenwic)による〈Astronomy Photographer of the Year 2023〉が開催されました。今年は64カ国の写真家から4,000以上の作品が、11つの異なるカテゴリーに応募されました。誰より長い時間、夜空を眺めているだろう彼らが残した幻想的な写真をぜひご覧ください。
予期せぬアンドロメダ銀河
天の川銀河に最も近い渦巻銀河であるアンドロメダ銀河(M31)を見事に捉えた一枚。さらに銀河の隣に巨大なプラズマアークが存在していることが明らかになる、という予期せぬ発見もありました。
宇宙の巨大な花火大会
この稀に見る電気放電は通常の稲妻よりも大気のはるか上で発生し、赤い光を放ちます。
月が火星を抱くとき
月の軌道を完璧に予想し、火星と重なる瞬間にシャッターを切る。宇宙空間に巨大な望遠レンズを持ち込んだかのように、月と火星と細部を描写しています。これが地球で撮影できたという事実に驚きを隠せないです。
太陽の表面の輝き
まるで秋のススキ草原を見ているような太陽の表面。写真の中央に噴き出す太陽フレアが約70万キロメートルであることは、想像がつかないです。
星雲が描き出す抽象画
色彩豊かな星雲は、名付けられない無数な光に色をつけます。
人類の夢は、星々の輝きによって永遠に膨らみ続けます。〈Astronomy Photographer of the Year 2023〉から、まだ見てない宇宙のイメージに飛び込んでください。