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2023.12.19

中判カメラでポラロイドを撮影する | Knowledge #13

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「道具が変われば、作品も変わる」という視点から、少し物珍しい中判フィルムカメラにまつわる話をお届けした二つのマガジン。今回は、その集大成として中判カメラでポラロイド写真を撮るという秘伝の写真術をお届けします。

Mamiya - RB/RZシリーズ

〈RB67〉は、〈RZ67〉の前の機種になっており、外観がクラシカルな機種です。カメラボディは大型で、比較的シンプルな機構を備えている全機械式カメラ。〈RZ67〉は、〈RB67〉に比べてコンパクトで、モータードライブや電子制御の機能を備えています。

Mamiyaの〈RB67〉と〈RZ67〉は、6x7判のカメラではありますが、フィルムバックを90度回転させることで、縦位置・横位置どちらも撮影できる仕掛けになっています。
つまり、実質的には「7x7判」のカメラであるとも言われます。〈RB67〉や〈RZ67〉にポラバックをつけると、その「7x7判」で撮ることが出来ます。ポラロイドの〈Type100〉は、イメージサイズが「7.3×9.5cm」。左右にそれぞれ1.3cmずつのポラロイド特融の帯が入ってしまうのみで、フィルムに関しては、ほぼ全体に写真を撮り写すことができます。

動き回る写真館として

独自の視点で東京の暮らしとカメラの魅力を伝えるtatsukiさんのYouTubeは、中判カメラでポラロイド撮影をすることを分かりやすくイメージできる動画です。動画の中で切れるシャッター音がとてもよく、撮影を楽しんでいるtatsukiさんの様子が心地よいので、ぜひご覧ください。

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©tatsuki

ポラロイド写真は一瞬で現像され、その場で確認できるため、撮影の瞬間をより肌感じることができます。撮影したポラロイド写真は、そのままフレームに入れて壁に飾ったり、大切な人にプレゼントしたりすることができるでしょう。何よりも中判カメラで撮るポラロイド写真は、撮影スタイル、そのものに独自の写真体験とオリジナルなアート性を生み出します。

フィルムバックは、Zinstaxより。

Fujifilmのインスタントフィルム〈FP-100C〉の生産終了をきっかけに、RB/RZ67向けのポラロイドバックの制作をはじめた haan.chen さん。YouTube上のMamiya RB/RZ67でポラロイド撮影している動画のほとんどが彼が発明した〈Zinstax〉を使用している。価格は350ユーロ。他にはない動き回れる写真館の開業費用だと思えば、決して高くはない価格なのではないでしょうか。

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© Zinstax

確かにハードルが高いかもしれませんが、この挑戦はあなたをPhotography Geekの世界へと導く第一歩となります。実際には、一歩を踏み出すだけでなく、その先へと進む三歩目のような感覚を味わえるかもしれません。

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