
Cover image by dede dos film
フィルムカメラでの夜の撮影は、光の少ない環境下での挑戦と創造性を求められる特別な体験です。適切なフィルム選びや撮影テクニックを駆使することで、夜間でも豊かなディテールと雰囲気を捉えた美しい写真を撮ることができます。
今回は夕方や夜間でも美しくフィルムカメラ撮影を行うためのヒントをご紹介します。

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フィルム選びと基本設定
ナイトスナップ、夜間撮影など暗所でフィルム撮影を行う上で最も重要なことは、使用するフィルムのISO感度選びです。夜間ポートレートには、カラーネガフィルムの場合ISO 400または800のフィルムが、モノクロネガフィルムならISO 3200がおすすめです。基本的にはフィルムのISOとカメラのISO感度設定を合わせて撮影してください。
暗所での最も基本的な設定としては、ISO 800のフィルムを使い、絞りをf/2.8に設定して、シャッタースピードを1/60秒にします。初心者の方は特にこの設定をベースに撮影してみることがおすすめです。
三脚とリモートシャッターの活用
光量の少ないフィルム撮影では、カメラのブレを最小限に抑えることが美しい写真を撮るポイントになります。これには三脚の使用が不可欠です。また、リモートシャッターを使用することで、シャッターボタンを押す際の微妙な振動も抑えられ、シャープな写真が得られます。特に、ストロボを使用する場合や低速シャッターでの撮影時に効果的です。

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光源の活用と被写体の配置
夜間撮影では、限られた光源をいかに活用するかが重要です。街灯、車のヘッドライト、ネオン、あるいは手持ち花火などの人工光を効果的に使うことで、被写体を際立たせ、ドラマチックな写真を撮影できます。
例えば、被写体を光源の近くに配置することで、その光を反射させることで顔やディテールを際立たせることができます。また、光源を背後に配置することで、シルエットを強調することも可能です。このように、光の使い方を工夫することで、暗所でも魅力的な写真を撮影することができるでしょう。