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Cover image by RYUURI
HDR(High Dynamic Range、ハイダイナミックレンジ)とSDR(Standard Dynamic Range、スタンダードダイナミックレンジ)は、写真の明暗差をどれだけリアルに再現できるかを左右する、現代の写真技術において重要な概念です。
HDRは、明るい部分と暗い部分のコントラストを鮮明に描写し、臨場感あふれる写真を提供します。一方SDRは従来の技術であり、表示できる明暗差が限られているため、写真がフラットに見えることがあります。今回は、HDRとSDRの違いを深掘りし、それぞれが写真撮影においてどのように影響するのかを解説します。
HDRとは
HDRは、写真のダイナミックレンジを広げる技術で、明るい部分と暗い部分の両方を同時に詳細に表現できます。これにより、夜景や逆光での撮影でも、明暗差がはっきりと描かれ、目で見たままのリアルな景色を再現できるのが特徴です。特に、風景写真や都市夜景では、その効果が顕著に現れます。
HDRは、複数枚の露出を合成することで、各部分の適正露出を実現し、写真の鮮明度を高めます。この技術により、写真の明暗さを中心に色彩豊かな作品を生み出すことが可能になっています。
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Image by morissy
SDRとは
一方、SDRは長年にわたり使用されてきた標準的な技術で、表示可能な明暗差が限られています。SDRでは、明るい部分が白飛びしやすく、暗い部分は黒つぶれしてしまうことがあります。これにより、写真のディテールが失われやすく、特に複雑な光環境での撮影においては、その限界が明らかになります。
とはいえ、SDRは依然として多くのカメラやディスプレイで標準的に使用されており、表示する機材制限を受けることが少なく安定した画質を提供することができます。
HDRとSDRの使い分けとSNSでの設定
写真撮影において、HDRとSDRを適切に使い分けることは重要です。HDRは、明暗差の大きいシーンやディテールを強調したい場面で優れた効果を発揮しますが、すべてのシーンに適しているわけではありません。例えば、色彩が鮮やかな被写体や動きのある被写体では、SDRの方が自然な仕上がりになることがあります。
また、InstagramをはじめとするSNSでの投稿において、HDR機能がオンになっていると写真が明るくなりすぎることがあるため、設定の見直しが必要な場合があります。
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Image by ゆらぎ
撮影シーンに応じてHDRとSDRを使い分けることで、写真のクオリティを最大限に引き出し、SNSやプリントでより魅力的な作品を発表することができます。