雨の日だって撮影日和 | Focus #146

色とりどりの傘を持つ人々や、レインコートの姿。ビルの窓に映る雨滴や、濡れた舗道に反射するネオンの光は、いつもの街に一味違った美しさを与えてくれるはず。雨の日の街の独特な雰囲気を写真に収めてみましょう。

雨雲の影響で太陽の光が少ない場合は、高感度ISOを設定してシャッタースピードを調整してください。ただし、ISOを上げすぎるとノイズが増えるので注意が必要です。また、雨の日だからこそ見られるシーンを意識して、物語性のある作品に挑戦するのも良いかもしれません。

雨の日の撮影で忘れてはならないのが、水たまりを活かした写真です。水たまりは、街や空を映し出す天然の鏡になります。

水面に映る景色を中心に構図を考えることで、幻想的な写真を撮ることができるはずです。また、ポラライザー（偏光フィルター）を使うと、水面の反射を調整することができます。反射を強調したり抑えたりすることで、異世界のように不思議な雰囲気を持つ写真を撮影しましょう。

質量がある雨雲や、1秒ごとに表情を変える雲は、ドラマチックな空模様を演出します。空の変化を捉えることで、雨の日ならではのダイナミックな写真を撮ってみましょう。特に、雲の動きや空の色に注目してみてください。

雨雲を捉えるときは、空の明るさに合わせて露出を調整しましょう。明るい部分に合わせると暗い部分が沈み、暗い部分に合わせると明るい部分が飛ぶことがあるので、ちょうど良いバランスを見極めてください。

雨の日には、自然も異なる表情を見せます。葉っぱや花に付いた雨粒はキラキラと輝き、自然の美しさを引き立てます。クローズアップで撮影することで、雨粒が作り出す小さな世界を捉えることもできるはずです。雨の日のしっとりとした自然の姿を楽しみながら撮影しましょう。

水滴がついた植物を撮る際には、雨粒に正確なフォーカスを合わせることが重要になります。ピントがしっかり合っていることで、その透明感が際立つはずです。また、あえてモノクロ写真に挑戦するのもおすすめです。色彩がない分、水滴の形や植物の形、光の対比が際立って印象的な写真になるでしょう。

雨が上がった後には、空に虹がかかることがあります。虹は雨の日のご褒美のようなもの。特に夕方には、夕焼けと重なって美しい色合いを見せることがあります。雨上がりの空を注意深く観察し、虹の出現を逃さずカメラに収めましょう。

虹は比較的薄い光なので、適切なカメラ設定が重要になります。ISO感度を低めに設定し、絞り（F値）を適度に絞り込むことで、シャープな画像を捉えましょう。露出補正を少しプラスにすると虹が鮮やかに写るはずです。

いかがでしょうか。

雨の日には、晴れの日には見られない特別な風景が広がります。雨雲や水たまり、水滴、そして虹など、さまざまな魅力を写真に収めることで、雨の日を最高の撮影日和にしてください。撮影が終わったら、カメラやレンズをしっかりと乾かし、清掃することを忘れずに。