世界中のクリエーターの感性や思考を深掘りする『ISSUE』。新たなインスピレーションのきっかけに。『ISSUE #20』では、cizucu主宰フォトコンテスト『Landscape Treasures』のオフィシャルキュレーターを務めてくださっている yanma222 さんと yasufumi さんに「忘れられない景色の記憶」について、インタビューをさせていただきました。
2023年12月27日（水）に迫るコンテスト受賞発表に先立ち、今回のフォトコンテストのテーマである「宝物のような景色」と深い関係性のあるお二人の景色を見て、感じ喜ぶ原体験に迫ります。
日常の中で思い浮かぶ雲海の記憶
ファインダーに映る花や青空、無機質なビル、道路の脇に止められている自転車や光と影が交差する何でもないような日常風景の全てが新鮮で、カメラの知識がまだ浅かった頃に訪れた兵庫県の〈竹田城跡〉の雲海は、生涯忘れることのないであろう景色を私の記憶の宝箱に与えてくれました。
初めての雲海チャレンジにして、朝日が昇ると同時に足元に広がる大雲海はオレンジ色に染まり、現地のスタッフも「今年一番の雲海だよ。」の言葉に、今でも当時の興奮をはっきりと覚えています。
人は言葉を失うほどの美しい景色に出会った時、無意識に思い出として記憶され、どれだけの歳月を経てもアウトプットすることができます。
それは当時の景色だけでなく、その場その時その一瞬の香り、気温、耳に優しく触れるほどの微かな風の冷たさ、鳥のさえずりさえも鮮明に覚えています。
Image by yanma222
旅先での風景は非日常的な景色。その景色が宝物に変わるときは、日常に戻ってから。
だからこそ審査をする際に意識したポイントは、テーマ性や主題性を含めた表現力、構図、バランス、そして撮影における独創性です。写真は単なる映像だけでなく、感動やストーリーを伝える手段。だからこそ、テーマ性や主題性が写真に込められ、観る人に何かを伝える力があるかどうかが重要だと考えています。構図やバランスも大切にし、写真が独自であり、他とは一線を画す独創性があるかどうかも審査の基準にしました。
枠を超えた壮大な美しさ
特に印象深い瞬間の一つは、九州に訪れた際に九重から阿蘇の風景に出会ったことです。まるで日本とは思えないほどの壮大な美しさに、一瞬で魅了されました。その時の記憶が忘れられず、年に一度は必ず九重・阿蘇に戻り、その美しい風景に触れ続けています。このような個々の体験が、写真に深い感動とストーリーを与えているのでしょう。
Image by yasufumi
一瞬で魅了される景色、そのときの感動が伝わる写真には、こだわりを感じます。例えば、一瞬の光。
今回は、写真の選定において、撮影技術と光の捉え方に重点を置いています。瞬間の美しさを引き立てるために慎重に構図を考え、光の使い方にこだわりを感じる。また、その瞬間しか見ることができない独自の風景や出来事にも注目した一枚かどうか慎重に審査しました。
趣味ではじめた登山。その時見た風景を残したいと思いカメラもはじめる。今では各地の季節の風景や文化を求めて各地を訪れ、撮影した写真が各メディアで紹介され反響を得て、各写真コンテスト入賞や審査員を経験する。
cizucu：@yasufumi
Instagram：@yasufumi_phot
いかがでしょうか？この瞬間から、心が描く美しい景色を探し求め、旅に出たいと思いませんか？2023年ももう間もなく終わりを迎えます。cizucuを通して、皆さんの2023年の貴重な思い出や美しい景色を共有してくださいね。今年一年の宝物のような瞬間を、一緒に振り返りましょう。
2023年12月27日（水）の『Landscape Treasures』受賞発表もお楽しみに！
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