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AI生成の写真が国際コンテストで受賞、しかし制作者は辞退
テクノロジーによって、目まぐるしく変化する時代、また一つ写真史に残る出来事が起きました。
ドイツの写真家ボリス・エルダグセン氏は、名だたるSony World Photography Awardのクリエイティブ部門で優勝したものの、AI画像生成モデルを使用して作品を制作したということを背景に、受賞を辞退しました。
受賞作品である『Pseudomnesia: The Electrician』と題された作品は、AI画像生成モデルである〈DALL-E 2〉によって作成されたものです。このモデルは、ChatGPTの開発元であるベイエリアの企業であるOpenAIによって開発されました。
![2023-07-ai-got-prize-image-3](https://images.microcms-assets.io/assets/602ef6e805c54eec922fbce6bcb26986/f72936944a9a487bbec6085a486a8fde/2023-07-ai-got-prize-image-1.png?auto=format%2Ccompress&fit=max&w=3840&q=75)
© Boris Eldagsen 『Pseudomnesia: The Electrician』
Sonyのクリエイティブ部門は、画像生成AIを用いた作品制作への取り組みを実験的な手法であると賞賛し、歓迎しています。さらに公式によれば、この作品がAIによって生成されたものであることを認識していたと述べています。
一方、エルダグセン氏はこの主張を否定しており、次のような言葉を残しています(原文は英語)。
AIで生成された画像であることを知っていた、あるいは疑っていた人はどれくらいいるのでしょうか。何か腑に落ちないですよね?AI画像と写真は、このような賞で競い合うべきものではありません。違う存在なのだから。AIは写真ではない。だから、私はこの賞を受け取らないのです。
・・・
私たち写真界は、オープンな議論を必要としています。何を写真とみなし、何を写真とみなさないかについての議論です。
・・・
私は、この賞を拒否することで、この議論を加速させたいと考えています。
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©︎ Boris Eldagsen
今回の事件は、エルダグセン氏が望んだようにAIが生成した写真の意味合いに関する議論が加速したという意味において大きな歴史的意義があると考えられるでしょう。
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