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2024.06.01

頭から離れない一枚?脳科学が明かすトリック | Knowledge #49

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cover image by もーちょ

旅行中に撮った写真や、大切な人との思い出の一コマが、長く記憶に残ることがあります。しかし、その理由を考えたことはありますか?

写真がどのようにして私たちの記憶に刻まれるのか、「驚き」「複雑性」「感情の役割」をキーワードに科学的な視点から紐解いていきます。

驚きのあるイメージには警戒心が働く

写真が記憶に残る理由の一つとして、イメージを見た際の驚きや予測不可能性があります。イェール大学の研究によると、私たちの脳は、驚きや異常を認識し、それを記憶に残すように進化しています。

例えば、山奥にある消火栓の写真は、その意外性から強く印象に残ります。日常生活で見慣れないシーンは、特に記憶に残りやすいのです。予測不可能な出来事に対する警戒心を持つことで生存確率を高めるために、脳がそのように進化してきたからと考えられています。

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Image by heizou

複雑な情報処理には脳が働く

次に、情報の複雑さも記憶に深く関わっています。情報が複雑であるほど、脳はそれを理解しようとする過程でその情報を記憶に残しやすくなります。

単純な写真は一目で理解できるため、脳はそれ以上の処理を行わず、すぐに忘れてしまいます。しかし、複雑な画像は多くの情報を含み、その意味を解釈するために脳が活発に働きます。その結果、こうした写真はより長く記憶に残るのです。

例えば、街中の風景写真とアート作品の写真を比較してみましょう。街中の風景写真はシンプルで、見慣れた要素が多いため、脳はそれを一瞬で処理します。一方、アート作品の写真は、色使いや構図、テーマなどが複雑で、理解するために脳が多くのリソースを使う必要があります。そのため、アート作品の方が記憶に残りやすいのです。

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 Image by NOBU

感情の喚起させるコンテクスト

最後に、感情の喚起とコンテクスト(文脈)の重要性も社史が記憶に残る理由として挙げられます。感情的に強く結びついた画像は、記憶に残りやすいです。

悲しいニュース写真や感動的な風景写真など、見る人の感情を揺さぶる画像は、その強い感情とともに記憶されます。感情は記憶を強化する要素であり、感情的な経験は長い期間記憶に残るようになります。

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Image by 琴音

さらに、写真を記憶に残すためには、その背景や文脈も重要です。写真が何かを象徴していたり、特定の出来事や経験に結びついていたりすると、その画像はより記憶に残りやすくなります。

例えば、特別な旅行中に撮った写真や、大切な人との思い出の一コマなどは、単なる画像以上の意味を持ち、その文脈が記憶を強化します。家族や友人との思い出を写真に残す際には、その場の感情や文脈を考慮して撮影することで、より記憶に残る写真を撮ることができます。ビジネスシーンでも、顧客に強い印象を与えるために、感情や文脈を意識したビジュアルコンテンツを作成することが重要です。

記憶に残る瞬間を作り出し、大切なメッセージをしっかりと伝えるために、驚きや感情、複雑さを意識した視覚情報を活用してみてください。視覚的なインパクトを活かし、みなさんのメッセージをより深く心に刻むことができるでしょう。

いかがでしょうか。
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