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2024.06.05

夜もフィルムで撮るには? 暗いところで撮影するコツ | Focus #186

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cover image by dede dos

フィルムカメラの魅力は、その独特な雰囲気と質感にあります。しかし、暗い場所での撮影はデジタルカメラに比べて難易度が高くなります。ISO感度の調整が限られているため、夜間撮影には特別な工夫が必要です。この記事では、夜間や暗い場所でのフィルム撮影に役立つ具体的なコツを紹介します。

高感度フィルムを使おう

暗い場所での撮影には、高感度のフィルムが必要です。ISO400以上のフィルムを使うことで、より多くの光を取り込むことができ、シャッタースピードを速くすることが可能になります。おすすめの高感度フィルムとしては、〈Kodak Portra 800〉や〈Fujifilm Natura 1600〉があります。これらのフィルムは、夜間でも鮮明な写真を撮ることができます。

三脚は必須

夜間撮影では、手ブレを防ぐために三脚が欠かせません。特に、シャッタースピードが遅くなる場合、カメラをしっかりと固定することが重要です。三脚を使うことで、長時間露光も可能になり、美しい夜景や光の軌跡を撮影することができます。軽量で携帯しやすい三脚を選ぶと、外出先でも便利です。

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Image by Sentimental_Jong

明るいレンズを選ぶ

暗い場所での撮影には、明るいレンズ(大口径レンズ)が効果的です。F値が低いレンズ(例:f/1.4やf/1.8)は、より多くの光を取り込むことができ、シャッタースピードを速くすることができます。これにより、手ブレや被写体ブレを防ぎ、クリアな写真を撮ることができます。特に、ポートレートや街灯の下での撮影に適しています。

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Image by 佐藤亜梨沙 │ Sato Arisa

シャッタースピードと絞りの調整

夜間撮影では、シャッタースピードと絞りの調整が重要です。シャッタースピードを遅くすることで、より多くの光を取り込むことができますが、手ブレや被写体ブレに注意が必要です。一方、絞りを開放(小さいF値)にすることで、光を多く取り込むことができますが、被写界深度が浅くなるため、ピント合わせに注意が必要です。

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Image by dede dos

長時間露光の活用

夜間撮影の醍醐味の一つに、長時間露光があります。数秒から数分の長時間露光を行うことで、街の明かりや車のライトの軌跡を捉えることができます。このテクニックを使うには、三脚とリモートシャッターが必要です。リモートシャッターを使用することで、シャッターボタンを押す際のブレを防ぐことができます。

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Image by yNAK

フィルムの特性を理解する

フィルムには、それぞれ特有の特性があります。例えば、カラーフィルムでは光源によって色の出方が異なるため、撮影するシーンに合わせてフィルムを選ぶことが大切です。ナイトシーン用のフィルムや、光の反射を美しく捉えるフィルムなど、状況に応じて最適なフィルムを選びましょう。

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Image by yurwochi

現像時の工夫

暗い場所で撮影したフィルム写真は、現像時に工夫することでさらに良い結果を得ることができます。プッシュ現像と呼ばれる技法を使うことで、フィルムの感度を上げ、より明るく仕上げることが可能です。現像所にプッシュ現像を依頼する際には、撮影時の設定やフィルムの特性を伝えると良いでしょう。

いかがでしょうか。

夜間や暗い場所でのフィルム撮影は、難しい挑戦ですがその分だけ得られる満足感も大きいです。これらのコツを活かして、夜の街角を黄昏ながら写真撮影を嗜んでみましょう。

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