最も大きな違い28mmと40mmという画格の違い
GR ⅢとGR Ⅲxの最も大きな違いは、画格の違い。それぞれレンズの仕様は ・GR Ⅲは18.3mm(35mm換算で28mm)F2.8の固定焦点レンズ ・GR Ⅲxは18.3mm(35mm換算で40mm)F2.8の固定焦点レンズを搭載している。
前作のGR ⅢからGR Ⅲxは、より狭い視野角を提供している。以下、cizucu編集部の作例だ。
アウトフォーカスした際のボケ度合いに大きな違いはない。しかし、画格の広さにより、主題となる被写体が異なる印象を与える。
一言にまとめるならば、GR Ⅲは「被写体がおかれている全体感と雰囲気」を、GR Ⅲxは「被写体となる素材の本質深く切り込む」という表現の違いが生まれる。
編集部的なGRシリーズへの考察
初期のGR Iのカメラから愛用している編集部の中の人(J)は、街のスナップに向いたカメラでありながらも、GRならではの、広い画格による客観に近い写真の切り取り方がGRシリーズの好きなポイント。GRシリーズは、「孤高な街の観察者」といった立場で撮影にのめり込ませるのが好だ。このような観点からはGR Ⅲxは、GRシリーズの中では、”GRらしくない” カテゴリーに分けることもできる。
しかし、どのカメラよりもコンパクトでありながら、優れた描写性と正直な写真を撮らせる機能と設計上の特徴は、カメラ愛好家の中でGRユーザーという共通の輪を作り出している。GR Ⅲxも、その延長上で、今までなかったような作家性を引き出すカメラとしてGR革命を再び起こしたのかもしれない。