一位女性站在夜晚霓虹燈照亮的街角

「2名様ご予約ですね、承りました」。 急に来た寒さが肌を刺す2月4日午後11時頃、神戸市中央区のJR三ノ宮駅から北野坂方面に歩いていた僕は、ふとそんな言葉を聞いた。 振り返ると着物姿の女性。近くのおばんざい屋さんのママだろうか。 すっと伸びる背中はしなやかで、でもどこか力強さを感じさせる。 奥のビルに軒を連ねる店のネオンが眩しい。見慣れた景色だが、なぜだか少し心が動いた。 このくそ寒い中、仕事の電話をしながら一人で歩くママの強さに、あてられたのかもしれない。僕も一人で生きる強さを持ち続けたい、と。 肩から提げていたCanon F-1のファインダーを覗き、露出を合わせてシャッターを切った。 そして、また歩き出した。 勝手に胸を打たれていたが、あの女性がおばんざい屋さんのママかどうかもわからなければ、一人で生きているのかどうかもわからないのだと気付いたのは、そのすぐ後。 自分の想像力の豊かさに苦笑した。 #CanonF1

一位女性站在夜晚霓虹燈照亮的街角

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