写真で巡る 魂を揺さぶる世界遺産の旅 | Focus #64

ドゥブロブニクの旧市街は、「アドリア海の真珠」とも称され、壮大な城壁に囲まれたこの地は中世の雰囲気を色濃く残しています。この地は「自由と商業の旗手」として長い間栄えていました。

またドゥブロブニクは奴隷貿易を禁止した世界初の国の一つとされ、この進歩的な決定は15世紀に遡ります。これにより、ドゥブロブニクは自由を求める人々の象徴ともなりました。

インドネシアにあるボロブドゥール遺跡。この仏教寺院遺跡は、一見すると巨大な階段状の構造に見えますが、実は仏教の宇宙観を表現した巨大な立体曼荼羅です。

興味深いのは、この巨大な遺跡が長い間ジャングルに覆われて忘れ去られていたこと。1814年にイギリス人〈トーマス・スタンフォード・ラッフルズ〉によって再発見されるまで、ボロブドゥールは世界から隠された未知なる場所でした。

アテネの丘を登ると、目の前にパルテノン神殿の壮大な姿が広がります。白い柱から古代ギリシャの息吹を今でも感じられ、想像以上の迫力であなたを迎えるでしょう。

パルテノン神殿は紀元前5世紀に建設され、知恵の女神アテナに捧げられました。その後も戦争と自然災害を乗り越え、その傷跡と共にアテネの象徴として誇り高くそびえ立っています。訪れる人々は、その歴史と美しさに触れ、人類共通の遺産の価値を再認識します。

12世紀初頭、カンボジアの緑豊かな大地に、アンコール・ワットが誕生しました。最初はヒンドゥー教の聖地として建てられましたが、時が経つにつれて仏教の聖地へとその役割を変えていきました。この変遷は、カンボジアの文化や信仰の幅広さを映し出しています。

遺産が語る無数の物語と受け継がれる知恵を通して、私たちは時間と空間を超えて、写真や言葉だけでは伝えきれない深い感動を味わうことができます。

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