まち角のフォントを残す「のらもじプロジェクト」| Focus #65

まち角の風景を味わい深くする古びた看板や、店先を守る手書きのサイン。それらには、ただの文字を超えた「何か」が息づいています。

そんな忘れがちな手書き文字の物語にスポットライトを当てるのが「のらもじプロジェクト」です。2013年のスタート以来、日本全国の隅々から集められた「のらもじ」を通じて、過去と現代との架け橋を築いています。

まち中の古い看板、そこに書かれた文字が持つ背景や当時の社会の空気感、そして創り出した人々の思いを、現代に伝えるメッセンジャーです。それぞれの文字には、見る人にとってそれぞれ異なる解釈を与え、新たなデザインやアートワークのインスピレーション源となっています。

今や私たちはキーボードを打つことに慣れ、手書きの文字を見る機会が格段に減りました。しかし「のらもじプロジェクト」が提供するフォントを使うことで、手書きの温もりをデジタル時代の今に取り戻すことができます。

公式ウェブサイトからダウンロード可能なこれらのフォントは、商用・非商用を問わず様々な場面で使用されており、文字はデザインに新たな命を吹き込んでいます。

「のらもじプロジェクト」は、忘れられた文字たちが現代へと遺す貴重なメッセージを私たちに伝えています。これらの文字が刻まれた時代の背景やその生まれた文脈を想像することで、デザインの世界に対するまったく新しい視野がひらかれるはずです。

日常の喧騒の中で、ふと立ち止まり、私たちの生活や記憶を優しく包み込む、街角ののらもじを撮影してみてください。

cizucuでは、2024年3月21日（木） ~ 2024年4月4日（水）の期間、ハッシュタグ〈＃フォント〉をつけて投稿するキャンペーンを開催しています。投稿された写真の中から数作品を選出し、cizucuからの贈り物を贈呈いたします。

ユニークなフォントから昔ながらの伝統を感じるフォントまで幅広く募集いたします！さあ、タグ企画〈＃フォント〉をきっかけにのらもじの世界へ一歩踏み出し、過去からの手紙を読み解いてみませんか？